各種健康保険取扱
Tel06-6779-7414
夏に気を付けたい熱中症。特に高齢者と子供は要注意です。熱中症が起こる仕組みや予防法を知って、夏を楽しく過ごしましょう。
人間の体は、血液や内臓の温度(深部体温)をいつも同じに保とうとします。夏に汗をかくのも、深部体温を一定に保つために熱を体外に逃がすためです。かいた汗が乾く時の気化熱が体の熱を奪ってくれます。
熱中症はこの「汗をかく能力」が低い(落ちる)ことで起こりやすくなります。
気温が高くなると体内では次のような働きが起こります。
しかし、体温の調節機能が上手く働かなかったり、体内の水分量が少ないと、汗をかく能力が落ちて、上手く汗をかけなくなってしまいます。
顔色が青くなり、目まいや立ちくらみが起こります。皮膚の血管が拡がる事によって血圧が低下し、脳への血流が減る事で起こります。
頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感・ボーッとする・判断力が低下するといった脱水症状が出ます。大量に汗をかいて体内の水分が不足するのが原因です。
ふくらはぎや太ももの筋肉、腹筋などに痛みを伴うけいれんが起こります。汗をかきすぎたために、細胞内のナトリウムが不足するのが原因です。
体内の熱が放散できなくなり、深部体温が急上昇します。呼び掛けても返事がないなどの意識障害や、まっすぐ歩けないなどの行動障害を引き起こします。放っておくと生命の危険も生じます。
こまめな水分補給が重要です。一度にたくさん飲むのではなく、汗をかくごとに補うという感覚で、水分を持ち歩いておきましょう。普通の水よりもナトリウムの入ったスポーツ飲料がオススメです。汗で流れ出るナトリウム分を補うためです。
なお、外出する時には日傘や帽子を使って少しでも暑さをしのぐ対策を取りましょう。ただし、帽子を被っているために頭が蒸れて熱くなるのでは逆効果です。帽子を脱いで日陰で一休みしましょう。
思春期までの子供は汗腺が未発達で、発汗による放熱が大人ほど上手くできません。その代わりに皮膚の血管を拡げて血流を増やすことで放熱します。
しかし真夏のように外気温が皮膚温よりも高くなると、血流を増やしても放熱が上手く行かないため、発汗による放熱に頼らざるを得ません。子供は大人ほど汗をかけないため、深部体温が上がりやすくなります。
子供がたくさん汗をかいているように見えるのは、単に身体を良く動かしているからです。汗をかいているから安心、ではなく、脱水症状にならないように、こまめに水分補給をさせてあげてください。
加齢に伴って汗をかく能力が落ちるのが原因です。汗腺が萎縮して汗をかきにくくなる上に、外気温を察知する能力も弱まります。
外気温を察知する能力が落ちると、脳に情報が伝わらないために「汗をかけ」という命令も遅れます。その間に深部体温がドンドン上がり、室内でも熱中症になりやすくなります。高齢者がいるご家庭では温度計を置いて、気温をマメにチェックする習慣を付けましょう。
熱中症が一番起こりやすいのは8月ですが、猛暑になり切っていない7月でも熱中症が多発する事があります。
人間の体は急激な温度変化に弱いという特性があります。急に暑くなった場合、暑さに慣れて汗をかく能力を十分に発揮できるまでに4~5日はかかります。
7月は梅雨が終わって夏に入る季節の変わり目です。梅雨が明けたすぐは、まだ汗をかく準備が整っていないため、深部体温が上がりやすくなっています。むしろ猛暑の続く8月よりも熱中症の危険度が高まる事もあるのでご注意ください。
帽子や日傘で体温が上がりすぎないように注意するのも大事です。そして何より夏になるまでに「汗をかきやすい体になる」事が重要です。
たとえば、春頃からジョギングなどをしたり、ちょっとしたスポーツに取り組むなどして、早い時期から汗をかく練習をしておきましょう。家族でハイキングやウォーキング・サイクリングなどをするのも良いでしょう。
甲子園まで勝ち上がってくるような高校球児は、普段から暑い戸外で練習を重ねています。そのため、暑さに慣れる「暑熱順化」を起こしているのです。つまり、汗をかく能力が鍛え上げられて、熱を逃がしやすい身体ができあがっています。